【読書ログ】GAFA×BATH 米中メガテックの競争戦略 田中道昭著

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感想

「GAFA×BATH」 「米中新冷戦」と気になるワードが目に入り、本書を購入しました。

タイトルにある通り米中の巨大テクノロジー企業である「GAFA」と「BATH」を、著者が分類・比較・分析した結果、及び見解がまとめられています。

  • GAFA・・・米国巨大テクノロジー企業であるGoogle、Apple、facebook、amazon
  • BATH・・・中国巨大テクノロジー企業であるBaidu、Alibaba、Tencent、HUAWEI

著者は、中国の古典戦略論である「孫氏の兵法」をベースとした「5ファクターメソッド」という独自の企業分析手法を用いてこの8社を分析しています。

「序章「5ファクターメソッド」でメガテックを分析する」より引用

この8社が国家にも匹敵するレベルの規模をもっており、もはや既存の企業分析手法では分析できないため、この分析手法を用いているとのこと。

この点は、著者による特徴が出ている部分ですが、それぞれの企業の全体像を掴むうえでは、有益な方法だなと私は感じました。

米中の 巨大テクノロジー企業の動向や、これら企業を巻き込んだ米中の新冷戦について、興味のある方はオススメです。

GAFA×BATH 米中メガテックの競争戦略

「GAFA」については、別記事でも触れいているので、興味のある方はコチラ

企業ごとのキーワード

それぞれの企業について、キーワードを以下に整理しました。

amazon

ミッション

 地球上で最も顧客第一主義の会社

リーダ

 ジェフ・ベゾス(創業経営者)

キーワード

 Day1の経営

 マーケティング4.0

Alibaba 

ミッション

 社会的問題を社会インフラ構築で解決する中小企業や消費者を支援する

リーダ

 ジャック・マー(創業経営者)

 ダニエル・チャン(現CEO)

キーワード

 OMO(オンラインとオフラインの融合)

 ニュー・リテール(新小売り「フーマー」)

  AI×都市計画(中国政府の国策AI事業)

Apple

ミッション

 自分らしく生きることを支援する (非公式であり著者の解釈)

リーダ

 スティーブ・ジョブス(創業経営者)

 ティム・クック(現CEO)

キーワード

 アップルウォッチでヘルスケア市場を破壊

 アップルショック

HUAWEI

ミッション

 すべてがつながったインテリジェントな世界の実現

リーダ

 レン・ジンフェイ(創業経営者)

キーワード

 ファーウェイ基本法

 5G研究の先頭

 ファーウェイショック

Facebook

ミッション

 人々にコミュニティーを構築する力を提供し、世界のつながりを密にする

リーダ

 マーク・ザッカーバーグ(創業経営者)

キーワード

 AR/VRのプラットフォーマーの可能性

 ハッカーカルチャー

 個人情報漏洩問題 ⇒ プライバシー重視のビジョン

Tencent

ミッション

 インターネットの付加価値サービスによって生活のクオリティを向上させる

リーダ

 ポニー・マー(創業経営者)

キーワード

 ハードワーク×チームワーク(高度経済成長期の日本企業のようなワークスタイル)

 AI×医療画像(中国政府の国策AI事業)

 ミニプログラム(アプリ内アプリ)

 スマート・リテール(ニュー・リテールと同義、「チャオジーウージョン」)

Google

ミッション

 世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること

リーダ

 ラリー・ペイジ(創業経営者)

 セルゲイ・ブリン(創業経営者)

 スンダー・ピチャイ(現CEO)

キーワード

 Googleが掲げる10の事実

 OKR(目標実現手段) 目標(Objectives)と主要な結果(Key Results)

 マインドフルネス プログラム名はSIY(Search Inside Yourself)

Baidu

ミッション

 テクノロジーによって複雑な世界をシンプルにすることを目指す

リーダ

 ロビン・リー(創業経営者)

キーワード

  AI×自動運転(中国政府の国策AI事業)

 自動運転プラットフォーム「アポロ」

 自動運転バスを2018年から社会実装化

 音声AIアシスタント「デュアーOS」

その他キーワード

 8社への逆風

 それぞれの分野で影響力がある過ぎるが故、以下の逆風が吹き始めています。

  • データ規制
  • デジタル課税
  • 地域経済への影響(アマゾンエフェクト)
  • 自らコントロールが困難

GAFA×BATH 米中メガテックの競争戦略

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